パソコン利用環境において、作成中のファイルを消失リスクを最小限に抑え、安全かつ効率的にファイルを保存・管理できるよう、以下にまとめました。
1. はじめに:ファイルの保存場所がなぜ大切なの?
レポートや課題を作成する際、
「どこにファイルを保存するか」はとても大切なポイントです。

この前、作成途中のファイルが
どこに行ったか分からなくなってしまったの。

このマニュアルでは、「大切なファイルを安全に守るには、どこに・どうやって保存すればよいのか?」を、分かりやすいように説明するよ。
パソコンの中(ローカル)に保存すると、作業中は便利ですが、 PCの電源を切ったり、突然フリーズしてしまった場合、せっかく作ったファイルが消えてしまうことがあります。
大学のパソコン教室や貸出用PCを使っている場合は、セキュリティポリシーにより、電源をOFFするとローカル上のすべてのファイルは削除されます。
一方で、Googleドライブ(*1)やOneDrive(*2)といったクラウドサービスを使えば、インターネットを通じて自分のファイルを安全に保存でき、どのパソコンからでもアクセスできるというメリットがあります。
*1: Googleの提供するストレージサービスのこと。熊本学園大学はGoogle社が教育機関向けに提供している「Google Workspace for Education 」を契約しており、学内アカウントで各種Googleのサービスを利用することができます
*2: Microsoftの提供するストレージサービスのこと。熊本学園大学では、本学の学生および常勤の教職員を対象としたMicrosoft 365ライセンスを契約しています。Microsoft 365 は学内アカウントで利用可能です。
2. 保存場所の種類と特徴

ファイルの保存場所は大きく分けて
・作業中PC内
・クラウド の2点
クラウドはさらに、学内アカウントで利用可能な2種類のドライブがあるよ
保存場所 | 特徴・メリット | 注意点 |
ローカル (作業PC内) | 作業中の保存が速い | フリーズすると作業中未保存の内容は消失 / 学内PCの場合は電源断で削除される |
Googleドライブ | Gmail等のGoogleと連携、自動保存機能あり | インターネット接続が必要 WordなどのOfficeファイルを保存することはできるが、レイアウトが再現しきれないことがある |
OneDrive | Microsoft365連携、自動保存機能あり | インターネット接続が必要 |

用途に応じてどれを使ってもいいのね。先生の指示に従いましょう。
3. 代表的な保存方法
最初に保存場所を指定して新規作成する方法
- WordやExcelの「名前を付けて保存」で最初からGoogleドライブまたはOneDriveを選択
- 作業中も自動保存・こまめな保存が可能
- フリーズや電源断でもファイルがクラウドに残るため安心
ローカル保存した後にクラウドへ移動する方法
- 作業中はデスクトップ等に保存
- 完成後、GoogleドライブやOneDriveにアップロード もしくはUSB等のメディアに保存
- 作業途中でPCがフリーズするとファイル消失のリスクあり

ローカルで作成中のファイルは、「ファイル名を付けて保存」するまでは、パソコンのメモリや一時ファイル(テンポラリファイル)として一時的に保存されている状態です。この状態は不安定で、パソコンが突然フリーズしたり、電源が切れたりすると、作成中のデータが失われてしまう危険があるんだよ。
4. Googleドライブ/OneDriveでのファイル作成手順
例:Wordファイルをドライブに直接保存する手順
- Wordを開く
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」→「場所の選択」で「Googleドライブ」または「OneDrive」を選ぶ
- 授業名や日付など分かりやすいフォルダを選択・作成
- ファイル名を指定して保存
- 作業中も「上書き保存」や自動保存を活用
ポイント
- 授業ごと、回ごとにフォルダを作ると管理が楽になる
- ファイル名は「学籍番号_氏名_課題名」など指示に従い分かりやすい名前にする
- 命名規約:ネーミングのルールを決めておくとよい
Googleドライブへの保存方法はGoogleAppsマニュアルも参照してください
5. トラブル対策Q&A
Q:インターネットが不安定なときは?
A:やむを得ずローカルに保存する場合は、作業終了後すぐにクラウドへアップロードし、PC電源断前に必ず確認する。
Q:作業中にPCがフリーズしたら?
A:クラウド保存なら自動保存分が残る可能性が高い。ローカル保存は復旧が難しいため、こまめなクラウド保存を徹底する。
6. よくあるミスとその防ぎ方
- [学内PCの場合] デスクトップ等のローカル保存のまま終了するとファイルを消失してしまう
- クラウド保存先を覚えていないと後で探せないことにつながる
- ファイル名が不明瞭だと提出時に混乱してしまう
対策案
- わかりやすいファイル名を付ける
- 保存先・ファイル名を毎回確認する
- 授業・課題ごとにフォルダ分けする